ドイツに来てすぐにN26の口座をつくり、半年近くそれだけで生活してきましたが、「もうひとつ口座があると便利かな」と思ったので、この度comdirect(コムディレクト)で口座を開設しました。
N26より開設手順が少々面倒ですが、comdirectはとても良い条件で利用できるのでおススメです。
この記事では、comdirectの口座開設~カード受け取りまでの手順をまとめています。よろしければご参考にしてください。
comdirectとは
comdirect(コムディレクト)は、ドイツ・クイックボーンに拠点を構える銀行です。1994年にCommerzbankの子会社として設立されました。
つい先日、2020年5月に3年連続でドイツ国内の優良銀行として選出されています。信頼・評価されている人気ネットバンクだと思います。
comdirectの良い条件は以下の通りです。
…などなど。
同じくドイツのネットバンクN26も便利は便利ですが、comdirectの条件の良さの前では霞みます。実際、私はN26のカードも持っているのですが、comdirectを手に入れてからはもうずっとN26は使っていません。
しかも、N26は先日手数料の改悪がありましたからね。なおさらです。

comdirectは口座開設も維持も無料なので、そこが人気の一番の理由だと思います。わたしもそこに惹かれて、今回開設しました。
口座開設 手順
必要なもの
comdirect口座開設に必要なものは、以下の6点です。
・スマートフォン
・ドイツの住所
・住民票(または住民登録時にもらった登録証書)
・ドイツの携帯電話番号
・税金番号(または日本のマイナンバー)
後々、PCとスマホ両方を駆使する認証作業があるので、この2つの機器は必ず持っていなければなりません。おそらく、ここで最初のハードルが設定されますね。
オンライン手続き
comdirectの口座開設はオンラインで行います。
comdirectのサイトを開き、「Jetzt online eröffnen(オンラインで開設)」をクリック。
性別、名前、生年月日、国籍などの基本情報を入力していきます。
現在のドイツ国内の住所を入力します。
また、この住所に住み始めてから2年経過していない場合は、信用確認のため以前の住所も入力する必要があります。
わたしは現在の住居に入る直前は日本にいたので、日本の住所を入力しました。
入力フォームがドイツの住所用になっているので、それに日本の住所を当てはめるのが少し難しいです。上の画像のように入力します。
わたしは、Straße(通り)の欄に市町村を入力し、Haus Nr.(家番号)の欄に番地を入力しました。
そしてPLZ(郵便番号)は5桁までしか入力できない仕様になっていたので、日本のものは7桁ですがやむを得ず最初から5つだけを入力しました。

結果的に、これでも大丈夫でしたよ。
メールアドレスとドイツの電話番号を入力します。
職業を選択します。
わたしは現在ワーホリ滞在の身分で、職業はアルバイト…。恐らくどの職業ポジションにも当てはまらないのでは?と思ったので、とりあえず「Privatier」を選択しました。これってフリーター的なやつですよね?(違う?)
「Angestellte(サラリーマン)」等、なんらかの職業を選ぶと、業界と勤務開始月などを入力する欄が出現します。
無職、学生の項目もあります。
税金情報を入力する画面です。
ワーホリや留学などの期間限定滞在であればドイツに税金を納めないでしょうし、納税国は「Japan」に設定するといいと思います。
税金IDはオプションなので入力しなくても大丈夫です。

……と思っていたのですが、わたしはここが未入力だったせいで後日、書類が突っ返されました。なんでやねん。
オプションと書いてあるのに???って感じですが、どうしても口座が欲しかったので仕方なくIDを書き入れて再送しました。
ちなみに、この「Steuer-ID(税金ID)」というのは日本では馴染みがありませんが、情報を入力する場合は日本のマイナンバーで良いとのことです。
ドイツでしか納税予定がない場合は、「Nein」を選択して終わり。
comdirectで口座開設をすると、同時にクレジットカードも申請可能です。2種類のデザインから選択します。
「クレジットカードは要らない!」と言う場合はチェックを外すのを忘れずに。このチェックは元々入っていたと記憶しています。
下の欄には、月々の手取り給与を入力します。
その他のオプションをつけるかどうか問う画面をいくつかとばすと、最終確認画面にたどり着きます。
契約条件を確認して同意します。
以下は、「電話で手続きをした場合その会話を録音するか」「comdirectの製品、セール等の情報を受け取るか」などオプションなので、希望する物だけ選びます。
ここまで来ると、ひと段落。
先ほど入力したメールアドレス宛に、メールアドレス認証のためのメールが届きます。
URLをクリックして認証完了させます。
メールアドレス認証が済むと、もう一通メールが届きます。
そのメールにPDFが2つ添付されているのですが、そのうち「Eröffnungsantrag und PostIdent Coupon(開設申請書と郵便証明券)」が、次段階の本人証明手続きで必要になります。
郵便局での本人証明
オンライン手続きが一通り済んだら、次は本人証明手続きがあります。
必要な書類を持って郵便局へ行き、手続きをします。郵便局はどこでも大丈夫です。
必要なものは以下の3点。
・6ヶ月以内に発行された住民登録証明書
・パスポート
後述するのですが、わたしはこの郵便局での本人証明をパスポートのみで行ったところそれでは不足だったようで、後日、6ヶ月以内の住民登録証書の提出も追加で求められました。
パスポートではなく、最初から住民登録証書を用いて証明作業を行っていれば良かったのかもしれません。
はたまた、外国人であるなら、パスポートの提示と住民登録証書の提出はどちらも必要なのかもしれません。
郵便局のスタッフによって、こういった証明作業の慣れ具合にも差があると思うので、パスポートと住民登録証書は念のためどちらも持って行くことをおススメします。そして住民登録証書は提出する用の物を!
Eröffnungsantrag und PostIdent Coupon(開設申請書と郵便証明券)は、オンライン手続きが完了した際に届いたメールに添付されているのでそれを印刷して持っていきます。

Ich möchte meine Identität nachweisen.
(本人証明をしたいです。)
…など、それらしいことを郵便局のスタッフさん言えば、慣れた手つきですぐに取りかかってくれます。
ちなみにわたしは「Könnte ich meinen Ausweis nachweise?(私の証明書を証明できますか?)」と「頭痛が痛い」的なことを言ってしまいスタッフさんが一瞬妙な表情をしました(笑)

伝わればオッケーです!!!
スタッフさんに、印刷して持ってきた書類(+住民登録証書)とパスポートを渡します。
スタッフさんはわたしのパスポート見ながらPCに情報を打ち込んでいました。

ミヤザキで生まれたの?
…と途中で聞かれたので、出生地(都道府県)を確認する必要があるようです。
日本のパスポートには出生地の項目がありませんからね、本籍地はあるけど。本籍地と出生地が違うって人もザラにいるし、面倒だよなぁって思います。
スタッフさんがPCに情報を打ち込み終えると、その専用ページを印刷してわたしに提示します。

内容を確認して、ここに署名して。
先ほどスタッフさんがわたしのパスポートを参照して打ち込んだ情報が間違いないことを確認し、用紙の下の欄に署名します。
署名した紙を渡すと、スタッフさんはその用紙と最初に渡した書類もまとめて封筒に入れ、発送処理をしてくれました。
これで終わりです。簡単。
わたしは今回口座を開くついでにVISAカードも申請したので、職業とか収入とかについてもっと根掘り葉掘り聞かれるのかな〜と思っていたんですよ。
でも全然。よかった〜!
あとは、郵便局から発送された資料がcomdirectに到着・受理されるのを待つだけです\(^o^)/
PC・スマホを駆使した証明作業
comdirectに書類が到着・受理されると、早速カードが発送される……わけではなく、その前にPCとスマホを駆使した証明作業を行う必要があります。
N26とは違って少々面倒といった印象。しかし、面倒な分だけセキュリティ面を信頼できる気がします。
登録メールアドレス宛に、「アクセス情報の設定」を求めるメールが届きます。このURLは7日間だけ有効なので、メールを逃さないように注意。
URLをクリックすると、スマホにSMSで「6桁のアクセス番号」と「8桁のアクセス番号」が届きます。
この2つの番号は、今後ずっとcomdirectの会員ページにアクセスするために必要な番号となりますので、パスワードメモアプリ等に記録しておくことをおススメします。
2つのアクセス番号を用いて会員ページにログインすると、今度は「photo TANのアクティベート」を求められます。
まず1つめ。
この「photo TANのアクティベート」には、PCまたはタブレットから会員ページにログインしなければならないようです。
2つめ。
スマホで「comdirect photo TAN」というアプリをインストールする必要があります。
このアプリは、口座アクティベート時だけでなく、PINを変更する際や口座間送金をする際、クレジットカードでネットバンキングする際など、本人確認のためにこれから何度も使うのでスマホに入れておく必要があります。
PCでcomdirect会員ページにログインします。
スマホのSMSで届いたアクセス番号(8桁、6桁)をそれぞれ入力します。
ログインできたら、早速「photo TANをアクティベート」します。
そんで、ここからはスマホとPCをあちこちしてたので、正直なにをどうやったか詳しく覚えていません…。
PC画面に表示されるphoto TANコードを、スマホのphoto TANアプリで読み取って、新たにSMSを受け取って、それに記載されている番号をPCに入力して…みたいに、てんやわんやしました。
ただ指示通りに行うだけなので難しくはありませんが、やっぱり少し面倒ですね。
そうこうするうちに…。
証明作業、完了!
まだカード自体は受け取っていないものの、会員ページに自分のGirokonto情報が表示されるようになりました。
あとはカードが自宅に届くのを待つだけです。
カード受け取り
最初のネット手続きからおよそ2週間後(わたしは二度手間を踏んでいるので少し時間がかかった)、無事にカードが届きました。
封筒が一気に3通届きまして、それぞれに
・クレジットカード
・Girocardの暗証番号
…が入っていました。
ICチップ付き、V-PAY対応のGirocardです。
色はシルバーですが、マット加工なので上品です。気に入りました。
Girocardの暗証番号は、厳重な包装が施してありました(破らないと中身を見られないやつ)。
スクラッチシールをコインで削ると、暗証番号が出てきます。これは初期設定の番号なので、後にATMで簡単に変更できます。わたしはカードを受け取ってすぐに変更しました。
クレカのデザインは柄物と黒一色で選べたので、黒をチョイスしました。こちらも表面がマットなので、見た目も手触りもいい感じ。
カード表に「PINを自身で設定してください」との注意シールが貼られています。
VISAカードのPINを設定
VISAカードのPINは、最初に自分自身で設定する必要があります。
PINはcomdirectアプリでは設定・変更できないので、ブラウザで会員ページにログインして処理します。
「Kartendaten(カード情報)」タブから、VISAカード情報の照会と変更手続き等を行うことができます。
「Wunsch-PIN(希望PIN)」を設定します。
希望PINを入力後、ここでもスマホのphoto TANアプリを利用して証明作業を行います。
スマホのphoto TANアプリで操作をすると、PC画面も反応します。
ロックが解除されたのを確認して、「Freigeben」をクリックします。
証明が済んで、無事にPINの設定が済みました。
これでやっと、このVISAカードを店頭での買い物に利用できます。
おまけ:書類が突っ返された
申請が通って無事にカードを受け取るまでに、実は一度書類が突っ返されています。

以下の書類の情報が正しくないか欠けているため、口座開設を承ることができませんでした。
…とのこと。
今回不備があったのは以下の2点でした。
6ヶ月以内に発行された住民登録証書
いわゆる「住民票」のことです。
まさにわたしは郵便局でパスポートを用いて証明を行ったので、住民票が必要だったわけです。なんや~そんなの~先に教えてよ~~~!!!(どこかにきっと記載してあったのだと思う)
というわけで、住民票…ではないのですが、町の支所で住民登録をした際にもらった登録証書を送り付けることにしました。幸いなことに、取得からギリギリ6ヶ月以内でした。
この書類でも無事に受理されて、カードが発行されましたよ。
課税対象国での税金ID
「Steuer-ID(税金ID)」の入力が求められます。(オプションって書いてあったのに…!!!)
わたしはオンライン申請の際に「Steuer-ID(税金ID)」を空欄で提出したのですが、それを指摘されてしまいました。もしかしてチェックする担当者にもよるのかな?厳しい~。
上でも書きましたが、この「Steuer-ID」は日本ではあまり馴染みのないものですが、海外でこういった税金IDを求められたさいには日本のマイナンバーで対応できるとのことです。
わたしは現状、マイナンバーの通知カードしか持っていないので、そこに記載された番号を書きました。
返送されてきた書類の欠けている情報を記入&署名し、不足している書類を揃えたら、comdirectに返送します。
もちろん、返信用封筒など親切なものは同封されていないので(泣)自腹で返送しました。
まとめ
comdirect口座開設~カード受け取りまでを手続きを振り返っての感想は、「いや~~~ちょっと手続きが面倒だったなぁ」です。
ドイツ渡航者に大人気のN26と比較すると、N26は口座開設手続きが本当に簡単だしカードもすぐに届いたし、手軽さの点ではどうしてもcomdirectが負けてしまします。
しかし。
comdirectの口座を開いてゲットできるこのカード…Girocardを用いれば支払いに使えるお店が増えるので、とても便利です。これは、N26ではできない。
N26の口座を開いてゲットできるカードはただのデビットカードであってGirocard(またはEC-Karte)ではありません。
現金または「Girocard(EC-Karte)」の支払いのみってお店は結構あるので、そういうお店に遭遇するたびに不便さを感じていました。
このcomdirectのGirocardでは、ほとんどのお店でスムーズに支払いができます♪
手続きは少々面倒ですが、それさえ乗り越えればN26よりよい条件で利用できるネットバンクです。かなりおススメです。
ご参考になれば幸いです(*^-^*)
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コメント
初めまして。私も先日Comdirectの本人確認を郵便局で行ったのですが6ヶ月以内の住民登録証書などの提出を求められました。(郵便局で提示したのですが…)書類は郵送で送られましたか又はメールですか。もし覚えていましたら教えて頂けましたら嬉しいです。宜しくお願い致します。
佐藤 様
コメントありがとうございます。
反応が遅れ申し訳ございません。
6ヶ月以内の住民登録証書の提出ですが、私は郵送で手続きしましたよ。
書類の提出を求める手紙が届いた際に、その封筒の中に返信用封筒が入っていてそれで返信したか、または自分で封筒を用意して送ったか……そのどちらだったかは忘れてしまいました(´;ω;`)ごめんなさい(´;ω;`)
しかし、メールで済んだほうがいいですよね…。
Comdirectのカスタマーサポートに問い合わせてみるのもいいかもしれません。
どうぞよろしくお願い致します。
はじめまして。わたしも先日アカウント登録、郵便局での本人認証を済ませたんですがメールがまだ来ません…
どのくらいでメール来ましたか?