ドイツは日本と比べて洗濯機のパワーが強いです。あと洗濯にかかる時間も長いです。
衣類をなるべく守りたい人は、ドイツへ渡航する際に洗濯用ネットを持って行くことをおススメします。
併せて、ドイツの洗濯機を使用するために必要な用語解説と使用方法をシェアしたいと思います。
洗濯用ネット
洗濯用ネット、マジで必要。
めちゃくちゃパワフルに洗浄されるので、生地の傷みが圧倒的に速く、糸もガンガンほつれます。少しでも衣類を長持ちさせるために、洗濯用ネットに入れて洗うことが大切です。
洗濯用ネットは、網目の細かいものを、大きいのと小さいのと数枚持って行くことをおススメします。100均に種類も豊富に揃っています。
ドイツでも手に入れられますが、100円と等価では売っていないしバリエーションも少ないです。この前ドイツのWOOLWORTHで探してみたところ、売ってはいたのですが2種類しかありませんでした。
網目細かく小さめのやつ、1枚入りで1.29EUROでした。
こちらは大きめ。サイズ違いのネットが3枚入って2.99EUROなので悪くはないですが、網目は荒いものしかありませんでした。
洗濯用ネットのみならず、日本なら100均で手に入る品質のものがドイツでは等価で手に入れられないことがほとんどなので、100均お役立ちグッズは渡航の持ち物としておススメです。マジで。
参考までに、ドイツの100均的なお店でおすすめのものを紹介した記事があるので、よろしければご覧ください(*´ω`*)

ドイツの洗濯機
画像掲載元:Lidl HP (https://www.lidl.de/)
洗濯機は、ドイツ語でWaschmaschine(ヴァッシュマシーネ)と言います。
洗濯機を生産・販売するメーカーは、
・Siemens
・Bosch
これらがドイツでド定番で、その中でも「Miele」の製品は高品質で有名なのだそうです。
ドイツでの洗濯~概説~
ドイツの洗濯機は、電圧の関係なのかわかりませんが、洗う力がとてもパワフルです。
また、洗濯物の素材・量・汚れ具合などによって、洗濯モードや水温などを細かく設定できます。
ぱっと見、複雑でめんどうそうですが、使い方を覚えてしまえば全然苦じゃないです。洗濯が大好きな人にとっては、逆にとても心躍る仕様なのではないかと思います。
ドイツの住宅で洗濯機を回す際は、時間に気を付けなければなりません。
日本でも深夜~朝方にかけては騒音を出さないことが近所付き合いのエチケットとして世に浸透しているとは思いますが、ドイツには、昼間でも騒音が拒まれる時間帯があります。
ドイツには「Ruhezeit(ルーエツァイト)」という「休息時間」たる概念が存在します。
ルーエツァイトとは、日曜祝日、平日13~15時(おやつ時間)、夜22~朝6時には静かにしなければいけないというものです。洗濯機はもちろん乾燥機、掃除機などの大きい音を出してはいけません。
夜22~朝6時に関してはすんなり受け入れられますが、平日13~15時って(笑) しかも日曜祝日は終日ってこと?!(笑)
仕事がお休みの日曜祝日にこそ、洗濯物をまとめて洗ったり掃除機をかけたりしたいですよね?!
近年では、このルーエツァイトを守らない若者が多いようですが、近隣にご年配のひとがいるならば、気にした方がいいかもしれません。
ちなみに、わたしは守っていません(笑)
ドイツの洗濯機では、冷水~95℃まで水温を細かく設定することができます。
布団シーツやタオルを殺菌する目的や、洗濯槽自体の洗浄をするために90℃以上の高温を利用します。
高温で洗濯機を利用した際は、洗濯終了後すぐに蓋を開けて熱気を逃がし、乾燥させてカビの発生を防ぐ必要があります。
洗濯用洗剤 | Waschmittel(ヴァッシュ・ミッテル) |
---|---|
柔軟剤 | Weichspüler(ヴァイヒ・シュピュラー) |
ドイツで販売されている洗剤は、30℃以上でないと溶けないという表示のあるものが多いようです。
ちなみにわたしが使っている洗剤を確認したところ、20~95℃で利用できるものでした。
ウール素材のものなどを冷水で洗濯したい場合は、お湯であらかじめ洗剤を溶かして冷ましておくのがおすすめです。
洗濯物を干すのであれば、地下室が一般的かなと思います。
ドイツに住み始めてから気づいたことですが、ドイツでは外に洗濯物を干している家々をほとんど見かけません。みんな乾燥機で乾かしちゃうのがほとんどです。
わたしは乾燥機にかけて衣類が縮むのが嫌なので、地下室に干して自然乾燥させています。
「部屋干ししないの?」と思われるかもしれませんが、ドイツの家は気密性が高いので、部屋干しをするとカビが生えやすくなるから、あまりよろしくないのだそうです。
ドイツの住宅には大体地下室がついていて、住人の物置や物干しスペースとして利用されています。普通の居住スペースとして使われていることも珍しくありません。
用語解説
うちで使っている洗濯機(Miele)をもとに、洗濯の用語解説を行います。
こちらは、洗濯機の上部に備わってる操作スイッチです。
それはそれは項目が多すぎて最初に見たときは絶望しました。近年の製品だとタッチパネルで操作できたりAI機能が備わっていたりするのですが、うちの洗濯機は古いようですね(笑)
扉の開閉
上のボタンは洗濯機の電源ボタンです。Einでオン!Ausでオフ!
Tür(トュア)っていうのが「扉」です。これを押して扉を開けたり閉めたりします。
洗濯コースを選択
Einweichen
洗濯物を、回す前に水に浸しておくコースです。
Vorwäsche
前洗いコースです。「前洗い」という概念がわたしにはよく理解できないのですが(洗う前に洗うってどういうこと?w)、前洗いの効能とかについて詳しい人いたら教えてくださいm(__)m
Kurz
Kurzは「短い」という意味です。これは洗濯時間短縮コースです。日本の洗濯機でいうところの「さっと洗い」のドイツバージョンだと思いますが、それにも関わらずしっかり1時間以上かかります(笑)
わたしはいつもこのKurzコースで洗濯しています。
Wasser plus
通常より水を追加して洗う設定です。
START
すべての設定操作が済んだのちに押す洗濯開始ボタンです。
脱水の設定
上3段の数字は、脱水する際の洗濯槽の回転数です。数字が大きいほどいっぱい回転します。一般的には1200回転に設定します。
900回転だと、水は滴りこそしませんが結構ベチョベチョの状態で仕上がります。セーターなど繊細なものを洗う際に設定します。
メーカーによっては1600回転まで備えている洗濯機もあるみたいです。(服がちぎれそう)
Spülstop
spülenという動詞が「すすぐ」という意味です。「すすぎを止める」のでしょうか。この設定にしたことがないので何が起こるか分からねぇです!
ohne Endschleudern
ohneが「~無しで」、schleudernが「脱水する」という意味なので、「最後の脱水無し」ということになります。繊細なものを洗濯する際に設定すると思われます。
洗濯物の種類・温度の選択
洗濯物の種類と、洗濯用水の温度を細かく設定できます。ここで温度設定をミスって95℃とかにしちゃうとセーターが縮んで悲しくなります。
KOCH-/BUNT WÄSCHE
Kochwäsche(綿の衣類)とBuntwäsche(色付きの衣類)を洗うモードです。綿は95℃という高温のお湯で洗うことができるみたいで、この洗濯機も95℃まで選択できるようになっています。色付きのものを洗う際には、温度を低めに設定するのがよさそうです。
わたしは綿もポリエステルもなにもかもまとめて洗うので、いつも最低温度の30℃に設定しています。30℃でも冷水よりは温かいですから、汚れを取るのには十分です。
PFLEGELEICHT
Pflegenは「手入れをする」、leichtは「軽い」という意味なので、「手入れが簡単な衣類」ということになります。手入れが簡単=傷みにくいということです。丈夫な生地や汚れが落ちやすい素材でできた衣類を洗濯するモードです。
FEINWÄSCHE
feinが「繊細な」とか「上質な」という意味の形容詞です。上のPflegeleichtとは違って、こちらは傷みやすい生地の衣類を洗う=おしゃれ着洗濯モードです。
WOLLE
Wolleは毛糸。毛織物など、セーターの類を洗濯するモードです。選べる温度もkalt(冷たい)~40℃までと低めです。
MINI
少量洗濯モードです。洗濯物が少ない際はこのモードを選びます。
ちなみに、わたしはこのモードで洗濯したことはありません。
Stärken
starkが「強い」という意味なので、さらに強く洗濯するモードです。脱水の回転数も1200より上が出現します(笑)
作業着など、汚れのひどいものを洗うときに選ぶモードかと思います。普段着をこのモードで洗濯し続けたら破れそう。おすすめしません。
Schleudern
schleudernは「脱水する」という意味なので、脱水専用のモードです。回転数を指定して脱水のみを行えます。
Pumpen
pumpenは「ポンプで水をくみ上げる/出す」という意味で、排水するモードです。
Extraspülen
extraは「別に、余分に」、spülen「すすぐ」という意味なので、すすぎを丁寧にしっかりやるモードです。
MISCHWÄSCHE
mischenは「混合する」という意味で、「白も色物も含めた衣類」を洗濯するモードです。この洗濯機では、温度も40℃しか選べません。普通に洗濯するなら、とりあえずこのモードで間違いないと思います。
わたしはあまりお湯で洗濯したくないので、いつも違うモードで洗濯しとります…。
洗濯工程
洗濯を開始すると、ここに現在どの段階にあるのか表示されます。
Einw/Vorwaschen
einwaichen(水に浸す)またはvorwaschen(前洗い)の段階です。
Waschen
waschen(洗う)段階です。前洗いなどしなければ、通常この段階から洗濯が始まります。
Spülen
spülen(すすぎ)段階です。
Spülstop
すすぎが止まっている?段階です。このspülstopについてはよく分かりません…。
Pumpen Schleudern
pumpen(ポンプで排水)&schleudern(脱水する)段階です。
Knitterschutz Ende
knitternが「しわくちゃになる」、schutzenが「保護する」という意味で、「しわくちゃになるのを保護する」段階です。こんな機能も備えているなんてすごいですね。
そしてEnde(終わり)、洗濯終了の合図です。
Aplauf prüfen
aplaufenが「水が流れ出る」、prüfenが「試験する」という意味なので、水がちゃんと流れ出ていくかどうかをテストする段階で、ランプが灯るのかなと思います。
Zulauf prüfen
zulaufenが「水などを注ぎ足す」、prüfenが「試験する」という意味なので、水を注ぎ足すテストをする段階でランプが灯るのかなと思います。
おススメ洗濯設定
ドイツで洗濯する際、日本寄りの洗濯モードにするためのオススメ設定は以下の4つです。
・Kurz(短時間)
・kalt(冷水)〜30℃
・1200回転
Kurz(短時間)でも、しっかり1時間以上かかります。この設定で十分に洗えます\(^o^)/
洗濯用水の温度は、高くしすぎると衣類が縮む恐れがあるので、日本の洗濯機同様、冷水かぬるま湯で洗うようにしています。
ただ、ドイツの洗剤は30℃以上でしか溶けないものが多いので、冷水で洗う際は洗剤のラベルを事前に確認したほうがいいです。とりあえずは、30℃を選んでおけば間違いないです。
脱水は1200回転に設定すると、日本の洗濯機と同じ脱水具合で仕上がります。
ご参考になれば幸いです。また研究して更新します。
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